究極の医学とは、今からおよそ3000年前に完成されたと言われている「素問・霊枢」医学のことです。
人の心身を自然現象の一つであると捉えています。
現在では、人の身体は数十兆の細胞からなりそれぞれの細胞内で多くの化学反応が起こり生命活動が行われているとされています。
しかし多くの細胞を寄せ集めても生命にはなりません。
生命とは何か、現代科学では全くの不明です。
ところが「素問・霊枢」では、人は12本の「気の流れ」によって生きていると言っています。
人の生命活動の原動力は、12本の「気の流れ」であることを解明しているのです。
これは生命の火です。
この気の中に一定の流れがあります。
それは太平洋中の黒潮や親潮のようなものです。
また、大気中の偏西風です。
この「気の流れ」によって人の心身は形成・維持されているのです。
「気の流れ」に異変が生じると、身体は様々な症状を起こします。
「気の流れ」の異変によって、身体の一部に気が滞留して温度が上がったり、気が希薄になって冷たくなったりするのです。
この気の偏りによって身体は変化していきます。
これが病気の始まりです。
気の偏りがまだ小さい時は顕著な症状は出ません。それは未病という段階です。
しかしこれを放置していると、気の偏りが大きくなって、取り返しがつかない状態になってしまいます。
だから「気の流れ」を元に戻して、気の偏りを治せば、症状は消えていきます。
「気の流れ」を治すこと、これが治療です。
この治療は、原理的にあらゆる症状に対応できます。
これを私は「究極の医学」と呼んでいるのです。
具体的な例をご説明いたします。
写真の黄色い線です。
この流れは鼻から始まり、目の下、下あご、のど、乳、へその横、鼠径部、大腿、膝、足の人差し指、と言う具合に流れています。
この流れに異変が生じると、流れている部分に症状が起こります。
つまり膝の痛みや変形、
大腿の異常(冷たい・痛い・痺れる・その他)、
鼠径部の異常(ヘルニア・股関節症・その他)、
腹の異常(腹が張る・出っ張る・その他)、
乳の異常(乳癌・乳腺炎・出産後乳が出ない・その他)、
のどの異常(食道癌・声帯ポリープ・甲状腺異常・その他)、
下あごの異常(顎関節症・歯周病・その他)、
目の下の異常(クマ、タルミ、シミ・その他)、
例を上げれば切りがありません。
もちろん病名が付かないような、単なる違和感などもあります。
反対に言えば、足陽明という流れを正常にすることで、上記のような症状は治ってしまいます。
人の身体は機械ではありません。
部品の寄せ集めではなくて、全体として一つの生命体なのです。
全身をくまなく網羅している「気の流れ」が、一個の人をつくっているのです。
人を一つの生命体として捉えた医学が「素問・霊枢」医学です。
「究極の医学」です。