「気の流れ」は六臓六腑を源流としており、主に12本あります。
決まった時刻に六臓六腑それぞれから流れ始め、
決まったコースを流れて手足の指先などから体表に出て来ます。
体表の流れの途中にはツボと呼ばれるポイントが幾つかあります。
そこは気の出入り口で、それぞれ特徴を持っています。
そのツボの特徴をふまえて鍼を刺入することで気を操作出来ます。
これが鍼治療です。
「気の流れ」は、人が生きる生命活動の原動力となっています。
人の生命活動とは、休みなく行われている内臓の活動です。
そしてもっと小さな数十兆と言われる細胞の活動です。
これらは私たちの意識とは関係なく、まるで自然現象のように進められています。
しかしその活動には一定のリズムがあります。
このリズムをつくり、
生命活動を維持しているはたらきが「気の流れ」なのです。
たとえば食べた物は消化され、その成分はすぐに全身にばらまかれます。
指の先から舌や内臓や皮膚や耳や眼や骨や、
何しろ全身にばらまかれるのです。
それは血液や細胞内外に満ちている体液(これを津液といいます)に
のって運ばれるのです。
この血液や体液を動かしているのも「気の流れ」です。
血液は約5~6ℓありますが、
心臓から拍出されると1分後には再び心臓にもどってきます。
これはすごいジェット噴流です。
心臓から末梢組織の細胞へ行き、
末梢組織の細胞から心臓にもどる。
この往復が1分です。
これは心臓の圧だけで成せる技ではありません。
これこそ「気の流れ」なのです。
血液成分が「気の流れ」にのって動いているのです。
「気の流れ」は全身を網羅して休みなく流れていて、
細胞活動、内臓活動など生命活動の原動力となっています。