自然治癒力とは私たちが本来備えている心身を健康状態に戻そうとする機能のことです。基本的に心身は常に健康状態であろうと努力しています。心身は常に流動的に様々な症状を引き起こしてはそれを治して生きています。やじろべえのように健康状態と病気状態の間を行ったり来たりしています。その平衡が崩れて病気が進み健康状態に戻れなくなった時、症状が固定されさらに病気が進行してしまうのです。
湖へ注ぐ川の水量と湖から流れ出る水量のバランスが取れていれば湖は平和ですが、どちらかの水量が減ったり増えたりすれば湖には問題が発生してしまいます。私たちの心身もこの湖と同じです。水の量のバランスを取る機能が自然治癒力です。
人は体温を持っています。熱気=気です。この気の量のバランスが健康状態と病気状態を決めます。気が氾濫していれば炎症を起こし、不足していれば冷えを起こします。この気のアンバランス状態を元に戻そうとする機能が自然治癒力なのです。
人が自分の気のアンバランスを自力で元に戻せなくなった時、病気が固定してどんどん進行することになります。しかしアンバランスになった気を操作して元に戻してあげれば再び人の心身は健康状態へ戻ろうと動き始めるのです。つまり自らの治癒力が再び働き出して症状を治し健康状態を取り戻すのです。
私たちの心身は主に12本の気の流れによって形成・維持されています。気の流れが川の水のように氾濫したり枯渇すると、心身に様々な症状が引き起こされます。そこで氾濫した気を減らし、枯渇した気を増やしていけばバランスが回復して湖に平和が戻るように私たちの心身も治癒力が回復して健康にもどります。
治癒力とは私たちの心身の気の流れが正常な時に発揮される機能なのです。