DICTIONARY
用語集
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手厥陰

気の流れには主に12本ありますが、全て六臓六腑を源流としています。

12本それぞれ臓腑から流れ始め、ある点から体表に出て体表を流れます。

体表の気の流れにはいくつかが出入りする地点があります。

それがツボです。

 

手厥陰という気の流れは「心包」を源流としています。

「心包」とは心臓を包む脂の膜のことです。

現代医学ではこの名前はありません。

心臓と一体ですから心臓と同じと考えてもいいのですが、心包の役割は心臓を守ることです。

とても重要な臓腑です。

流れ始めは夜8時です。そして10時には次の流れ手少陽にバトンタッチします。

最初は心包から流れ始めます。

先ず心包から下って横隔膜をつっきり

腹腔全体(上焦・中焦・下焦)に絡みつき、

胸に戻って脇の下から体表に出て

腋窩、肘内側、手のひら、中指先端

まで走ります。

 

この気の流れに変動が生じると、

腋窩に大量の汗が出る、肘の痛みや変形、

手のひらの熱感や冷感・皮膚病(主婦湿疹など)、

中指の痛みや変形などが起こります。

また、体内でみぞおちを通っているので、

みぞおちの不快感や痛みなどの原因にもなります。

よく胃痙攣などと言われるみぞおちの急痛は、

多くの場合手厥陰の異常が原因しています。

また心臓肥大という症状も

大半は心臓の病ではなく、

手厥陰であることがほとんどです。