私たちの心身は全体として一つであり、その生きる仕組みは主に12本の気の流れです。これは今からおよそ3500年前に著された「素問・霊枢」という医書に書かれた医学のお話しです。ここでは私たちの生きる原理が気の流れであることを突き止めています。そしてこの流れの異常が様々な症状の原因であることを解き明かし、その流れの異常を元に戻す方法を確立しているのです。それは気を操作するという方法です。私は長年この方法で肩こりなどを治してきました。
足少陽という気の流れは肩だけでなく耳周囲、眼、脚全体の外側などを流れています。ですからこの気の流れがおかしくなると耳の病気(耳鳴り・内中外耳炎など)、偏頭痛、眼の病気(眼精疲労・遠視・乱視・緑内障など)、捻挫、脚のしびれなどの原因となります。また高血圧や盲腸炎、胆石にも関連しています。
肩こりは単なる筋肉の緊張のように思われますが、同じ原因で他の様々な病気も起こりえるのです。反対に足少陽という気の流れの異常を元に戻せば肩こりだけでなく眼精疲労や眼の病気、高血圧なども治すことができるのです。「素問・霊枢」医学はとても不思議な医学です。私たちはこれを究極の医学と呼んでいます。